馬上の二人

読書記録。ネタバレ有り。

アガサ・クリスティー『愛国殺人』

  訳者の加島祥造は苦手。ポアロがあんまりそれっぽくないし、文章もこなれていない。たまに誤字も見つかる。

 プロットが変態的に複雑で、政治的陰謀を背後に匂わせながら、それを伏線に使いつつ、事前の想像とは違うところに着地する。最後に、ミスディレクションの正体を後出しで平気で出したりするが、面白くするためにこういう反則を平気で使ってくるのがクリスティって感じである。